「フェラーリ328の塗装はマニキュアのようだ」
この言葉、誰が言ったか知らないが(沢村慎太郎か?!)
私はマニキュアを塗ったことがないのでわからないが、
328のオリジナル塗膜はとにかく弱い印象がある。クリアーの塗膜もありませんものね。
コンパウンド掛ければ、拭いた布が真っ赤になる。
ウチの328はどうも磨き傷が目立つんです。このグラスリッド ロッソコルサFER300/9は。
汚ねえ雑巾かけなんか論外。私は真っ新な柔らか布しか使わない。
いかにもフェラーリらしい赤の色目と艶かしさや妖しさを放つ優越の反面、なるべく塗装を痛ませたくはないもの。
どこかでボディーを擦ったり、ぶつけたりはさらに論外である。
板金塗装と関わらない為にはフェラーリは絶対にぶつけないことが肝要だ。
以前、磨きを頼んでみた我が348も本職の磨き屋さんは内心嫌がるが、348はまだマシなほう。
328のように抑揚の頂点がラインで出ているようなボディーだと、
ピンピンのエッジをマシンで擦っただけで白く透けてだしまう。
なのでエッジのところはマスキングすると言っていた。
多分だが、フェラーリは塗膜が薄過ぎてヤバイんだろうか。紺色の328で磨きマシンの掛け過ぎで泣きが入ったオーナーも居たっけな。
ウチの328の場合は磨き傷が気になっても安易には機械での磨きはもはや頼めない。
ウチの328も歴代オーナーの誰かによって1度は磨き処理をされているはず。何度もやると益々ヤバいだろ。
このところ私が忙しいので、しばらく徹底的な磨き込みをしていなかった328は、
埃防止の車体カバーによるこすり傷のようなものがひどく目立つようになっていた。
こないだの「癒し系 馬の会」総会議で磨き傷の酷さを指摘されてしまった。
「このままでは328が可哀想!」と思い、仕事で忙しい合間をぬって、塗りたくもない傷消し材を塗布してみたわさ。
傷が消え(たように見え)、前よりはだいぶ綺麗になったような感じ。
おぉ!いいぜ。この艶かしさ。328の芸術的造形が目に飛び込んでくるぜ。
328と同じグラスリッド ロッソコルサFER300/9を纏うF40や288GTOと同じくらいのオーラを、
328も放つようになったような気がしてくる。やっぱ、フェラーリのピカピカは気持ちいいねぇ。
まぁ、しばらく続けて、この塗り物を塗り込んでみますが、最終的に本当に一点の磨き傷も一切無しにしたいのなら、
オールペイントなんだろうな。
嫌だなぁ、フェラーリの全塗装なんて。同じ風合い色あいはなかなか出せないだろうし。
もし同じくらいにしようと思ったら、物凄い金額が掛かりそうだ。大体、グラスリッドはもう手に入らないんじゃないの?!
この前の328のイベントの時に、
ウチの328のような擦れ傷がある328はあるかいな?と思って見てみたら、
有りましたね。でもむしろそれが好ましい。再塗装されてない、それこそ証じゃないか。
撫でて愛すれば愛するほど、擦すり増え続ける磨き傷。
この手の古い車で新車時の塗装のまんまを残すフェラーリの塗装の粗は、いわば宿命かもしれませんね。
白いフェラーリは磨き傷が目立たなくて良いよ。
よく見りゃそれなりに磨き傷はあるけど、赤ほどは全然わかんない(笑
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